2011年8月24日水曜日

下世話な話ではあるが・・・

 島田紳助が暴力団との関係を理由に引退したことは世間では驚きをもって受け止められているようだが、私などからすれば何をいまさらという感じである。以前同氏が女性への暴行事件を起こした時期の文藝春秋(週刊文春ではない)で既に同氏の“黒い噂”は報じられていたからだ。同氏の周辺では暴力団との関係は半ば公然の事実だったようだ。一介の記者でも知りえたことを芸能関係者やマスコミ関係者が知らなかったとは考えにくい。「芸能界に衝撃!」とマスコミでは報じられているが実際はどうなのか疑わしい。もしかすると、これを皮切りに暴力団と関係のある芸能人が次々と暴露されることになるかもしれない。  

 それにしても、島田紳助という人物ひとりが引退したことでこれほどの混乱に陥るとは、いかに彼の影響力が大きかったかを物語っている。その一方で彼は嫌いな芸能人ランキングでも上位にくるほど視聴者受けは良くないようである。個人的な見解だが、それはテレビ局が芸能人の話術にばかり頼って番組作りを怠ってきたからではないだろうか。だからこそ局と視聴者との齟齬が生じるのではないだろうか。このままではますますテレビ離れは加速するだろう。テレビ業界はこれを機に脱タレント志向の良質な番組作りに臨んでほしいものである。

(坂木)