2011年10月14日金曜日

世田谷放射能騒動に思う

 世田谷の放射能騒動の原因は原発事故ではなく、民家床下のラジウムが原因だった。この騒動は全く以て皮肉というほかない。

 もし福島の事故がなければ床下のラジウムはそのまま放置され続けていただろうし、例の区道も“ホットスポット”のままだった。逆にいえば、福島の事故が起こるまで、近隣住民や通行人は被曝していたのである。

このように、我々の与り知らぬところで我々は被曝の可能性に晒されているということが今回改めて露呈された。そもそも我々は普通に生活しているだけでも被曝している。大地や水、食糧からも放射能は出ているのである。さらに今回の騒動である。気がつかないだけで、もしかしたら我々のすぐ近くにも“ホットスポット”は存在するかもしれない。

原発事故以来、過剰な放射能アレルギーが蔓延しているが、原発事故が起ころうとも起きまいとも我々が被曝のリスクを抱えていることに変わりはないし、実際に被曝している。無論、今回の事故によって放射能の量が増えた地域もあることは否定しない。私が言いたいのは、過敏になってはならないということである。自分は常に被曝しているんだというぐらいの気構えで気楽に過ごす。これが健康には一番いいと思う。

(坂木)