2011年10月4日火曜日

秋入学は本末転倒だ

 久しぶりの投稿である。間が空いてしまったのは、私が日本にいなかったせいだが、その間特段論評するようなこともなかったように思う。

 さて、今晩ニュースを観ていると、東京大学大学院が秋入学を実施しているらしい。これは、秋入学が一般的である諸外国の留学生を呼び込むためであり、大学の国際競争力を高めることが狙いだ。

 これを本末転倒という。確かに国際競争力は重要だ。しかしいうまでもなく日本では春入学が一般的であり、それをわざわざ外国人留学生のために秋に入学時期を変更するとは、一体東大はどこの国の大学なのか。大多数の日本人学生よりも留学生を優先するというのか。

 留学生にとっては都合がよいだろうが、秋に入学時期を変更することには問題がある。まず春に高校を卒業した学生は秋まで何をするのか。ボランティアなど社会貢献に従事するべきという声もあるが、ボランティアは強制されてするものではないし、果たしてそれが学生にとってプラスになるのか疑問である。さらに就職にも支障がでる。日本人学生にとっては百害あって一利なしといえるこの制度、今後は学部でも実施されるというから驚きだ。

 繰り返すが、だからといって国際競争力がなおざりになってはいけない。したがって、留学生など希望者が秋に入学できるように秋コースといった制度を導入するべきだろう。

追記
私は秋入学に一本化することに反対しているのであって、秋入学がオプションとして存在することに対して異論はない。


(坂木)